指の関節の特徴
みなさん 勉強お疲れ様です。作業療法士国家試験対策講座 SakuraSaku Roomを運営しているさくらです。
今回は指の関節の特徴についてです。
指の関節はよく国試に出題されますが、仕組みを理解すれば、そんなに難しくありません。
では一緒に勉強していきましょう!
指の関節の名称は漢字を見てイメージしよう
指はたくさん関節がありますが、名称と関節の位置をイメージして覚えましょう。
手根骨遠位列と中手骨との関節を「手根中手関節」です。手根骨と中手骨の関節そのままですね。手根中手関節は手のひら下1/3くらいの場所にあります。中手骨は手のひらにありますので、手掌の中にある関節です。ここをMP関節と勘違いしないようにしましょう。
中手骨と基節骨との関節を「中手指節関節」です。指節は指の関節をいいます。よって中手骨と指との関節ということです。ここがMP関節です。MPとはMetacarpo(中手) Phalangeal(指の骨)です。握りこぶしを作るとゴツゴツ出っ張ったところがMP関節です。国試にはMP関節ではなく、中手指節関節となっている問題も多いので、略語も日本語も両方とも見覚えがあるようにしておきましょう。
中手骨骨底同士が関節を作っています。ここを「中手間関節」です。大きな動きはありません。
指の関節は2つあります。指の関節ですので、「指節間関節」ですが、近位部にあるので「近位指節間関節」遠位部にあるので「遠位指節間関節」となります。近位指節間関節はPIP関節=Proximal(近位) Inter(~の間) Phalangeal(指の骨)です。遠位指節間関節はDIP関節=Distal(遠位) Inter (~の間)Phalangeal(指の骨)です。
母指の関節は1つしかありません。よって遠位も近位もありませんので、「指節間関節」です。母指指節間関節はIP関節= Inter (~の間)Phalangeal(指の骨)です。まれに2指~5指の指節間関節を指す場合、近位や遠位をつけずに指節間関節をまとめて言うこともあります。その場合は、PIP・DIP全てをまとめて言っていると考えましょう。
手根中手関節は母指と第2~5指の2種類
手根中手関節は手根骨遠位列と中手骨との関節です。手根中手関節はCM関節です。CMとはcarpometacarpal(手根と中手骨の) jointです。手根中手関節は第2~5指と母指とで構造が異なります。
母指手根中手関節は大菱形骨と第1中手骨との関節です。鞍関節です。ここは母指CM関節で鞍関節の代表例でもあります。
第2~5指手根中手関節は手根骨遠位列と第2~5中手骨との関節です。平面関節です。元々は鞍関節だったようですが、変化して平面関節になったとされています。よって動きがあります。第2・3中手骨との関節はほとんど動きがありませんが、第4中手骨との関節は約15°くらい、第5中手骨との関節は約30°くらい動きます。CM関節をいうと母指CM関節を思い浮かべると思いますが、実は第2~5指のCM関節もあります。そういえば母指の場合は「母指CM関節」と書いてありますね。
母指手根中手関節は2軸性です。運動は母指屈曲伸展・外転内転です。対立運動は母指CM関節の運動で行われています。
中手間関節は平面関節
隣り合う中手骨骨底同士も関節を作っています。ここを中手間関節といいます。
中手間関節は平面関節です。
中手指節間関節は顆状関節
第1~5中手骨と第1~5基節骨との関節を中手指節間関節といいます。MP関節ですね。
中手指節間関節は顆状関節です。2軸性です。運動は屈曲伸展・外転内転です。指の外転内転はMP関節で行っています。
近位指節間関節・遠位指節間関節は蝶番関節
近位指節間関節は中節骨と末節骨、遠位指節間関節は中節骨と末節骨との関節です。PIP関節・DIP関節です。
どちらも蝶番関節です。1軸性です。運動は屈曲伸展です。
まとめ
- 指の関節はCM関節、MP関節、PIP関節、DIP関節
- 母指CM関節は鞍関節で2軸性、第2~5CM関節は平面関節
- 中手間関節は平面関節
- MP関節は顆状関節で2軸性
- PIP関節、DIP関節は蝶番関節で1軸性
課題ノートにまとめて覚えましょう
上記の図を印刷、もしくはノートに書き、最初の図を参考に空欄を入れてみましょう。書き入れることで、言葉の内容を考えるきっかけになります。
下に答えを入れた図がありますので、自分が入れた言葉と答え合わせをしてみてください。自分の理解度が分かります。
あとは覚えるだけです。空欄に書いた言葉に赤ペンを引き、赤シートで隠して覚えましょう。また、アプリなどを使ってもよいでしょう。白紙の図にもう一度書いてもよいでしょう。自分の覚えやすいやり方で覚えましょう。
課題ノートの答え:自分でノートに記入してから見てください
どうでしたか?
分からないところ、間違っているところ、もっと詳しく説明してほしいところなどありましたら、「お問い合わせ」よりお知らせください。感想なども「お問い合わせ」よりお願いします。
今日はここまでです。お疲れ様でした。
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