示指PIP・DIP関節伸展の筋は総指伸筋・示指伸筋

2024年3月24日

みなさん 勉強お疲れ様です。作業療法士国家試験対策講座 SakuraSaku Roomを運営しているさくらです。

今回は示指PIP関節伸展の筋についてです。

関節の動く方向とその動作を行う筋はどうしても覚える必要があります。何回も見たり、考えたりしていくことで見慣れてきます。繰り返しが大切です。

では一緒に勉強していきましょう!

示指PIP・DIP関節伸展の筋は総指伸筋・示指伸筋

示指PIP関節伸展の筋は総指伸筋・示指伸筋です。補助筋は第1背側骨間筋・第1掌側骨間筋・第1虫様筋です。

示指DIP関節伸展の筋も総指伸筋・示指伸筋です。補助筋は第1背側骨間筋・第1掌側骨間筋・第1虫様筋です。

示指PIP関節は基節骨と中節骨との関節のことです。近位指節間関節ともいいます。

示指DIP関節は中節骨と末節骨との関節のことです。遠位指節間関節ともいいます。

PIP・DIP関節を伸展させるのは総指伸筋・示指伸筋です。総指伸筋は第2指から第5指に付着していますので、第2指から第5指の指の伸展に関与します。示指伸筋は示指のみに付着しています。背側骨間筋・掌側骨間筋・虫様筋はPIP・DIPを伸展させるために働きます。

総指伸筋を調べましょう。

総指伸筋の起始は上腕骨外側上顆です。停止は第2~第5中節骨、第2~第5末節骨です。総指伸筋は手背にあるスジのことです。手関節背側の中央から各指の方に向かっているスジありますよね。これを中手骨と勘違いしている人、多いです。骨と筋の見分け方は、骨は場所が動きませんし、硬くなったり、柔らかくなったりしません。筋は運動によっては硬くなったり、柔らかくなったりします。手背のスジを触りながら、指を伸展したり、力を抜いたりしてみてください。指を伸展した時だけ、スジが出ますよね。これが総指伸筋です。

総指伸筋は停止部が3本に分かれています。両端の2本が中節骨に付着して、中央の1本が末節骨に付着します。

総指伸筋は第2~第5MP伸展・第2~第5PIP伸展・第2~第5DIP伸展・手関節背屈の作用があります。指の伸展は総指伸筋です。

示指伸筋を調べましょう。

示指伸筋の起始は尺骨下部です。停止は第2基節骨・第2中節骨・第2末節骨です。示指伸筋は深部を通るため触診は難しいです。示指伸筋はその名の通り示指を伸展します。人差し指だけを伸展することは簡単にできますね。示指伸筋の作用があるためです。

示指伸筋は示指伸展・手関節背屈の作用があります。

第1背側骨間筋を調べましょう。

背側骨間筋の起始は第1~第5中手骨です。停止は第2~第4指背腱膜です。母指と示指の間にあるのが第1背側骨間筋、示指と中指の間にあるのが第2背側骨間筋、中指と環指の間にあるのが第3背側骨間筋、環指と小指の間にあるのが第4背側骨間筋です。中指には第2背側骨間筋と第3背側骨間筋と両方付着しています。背側骨間筋は中手筋群の一つで、手内筋でもあります。付着部が指背腱膜ですので、総指伸筋と虫様筋と共同の付着部になります。よって、背側骨間筋にはPIP、DIP伸展の作用があります。

背側骨間筋は第2~4指外転・第2~5PIP、DIP伸展の作用があります。今回は示指PIP・DIP伸展ですので、第1背側骨間筋が作用します。

第1掌側骨間筋を調べましょう。

掌側骨間筋の起始は第2中手骨・第4中手骨・第5中手骨です。停止は第2~第4指背腱膜です。示指と環指の間にあるのが第1掌側骨間筋、中指と環指の間にあるのが第2掌側骨間筋、環指小指の間にあるのが第3掌側骨間筋です。中指には掌側骨間筋は付着していません。よって第3MP関節には関与しません。掌側骨間筋は中手筋群の一つで、手内筋でもあります。付着部が指背腱膜ですので、総指伸筋と虫様筋と共同の付着部になります。よって、掌側骨間筋にはPIP、DIP伸展の作用があります。

掌側骨間筋は第2・第4・第5指内転・第2~5PIP、DIP伸展の作用があります。今回は示指PIP・DIP伸展ですので、第1掌側骨間筋が作用します。

第1虫様筋を調べましょう。

虫様筋の起始は第2指~第5指深指屈筋腱です。停止は第2~第5指背腱膜です。示指の外側にあるのが第1虫様筋、示指と中指の間にあるのが第2虫様筋、中指と環指の間にあるのが第3虫様筋、環指と小指の間にあるのが第4虫様筋です。虫様筋は中手筋群の1つで、手内筋でもあります。中手骨から手指の伸筋腱に付着していますので、MP関節屈曲に作用します。総指伸筋、虫様筋の腱、骨間筋の腱が指の背側で共同の腱膜となっており、その腱膜が指背腱膜です。総指伸筋と共同になっていますので、虫様筋が働くと、総指伸筋にも関与します。よって、PIP、DIP伸展が起こります。

虫様筋は第2~第5指MP関節屈曲+PIP、DIP関節伸展の作用があります。MP屈曲とPIP、DIP伸展が同時に起こります。今回は示指PIP・DIP伸展ですので、第1虫様筋が作用します。

総指伸筋・示指伸筋は手関節背屈・手外筋・示指~小指MP関節伸展でも出てきました。

背側骨間筋・掌側骨間筋・虫様筋は手内筋・第2~5MP関節屈曲・第2~5MP関節伸展でも出てきました。

下のブログで確認しましょう。

まとめ

  • 示指PIP・DIP関節伸展の筋は総指伸筋・示指伸筋
  • 示指PIP・DIP関節伸展の補助筋は第1背側骨間筋・第1掌側骨間筋・第1虫様筋
  • 総指伸筋は第2~第5MP伸展・第2~第5PIP伸展・第2~第5DIP伸展・手関節背屈の作用
  • 示指伸筋は示指伸展・手関節背屈の作用
  • 背側骨間筋は第2~4指外転・第2~5PIP、DIP伸展の作用
  • 掌側骨間筋は第2・第4・第5指内転・第2~5PIP、DIP伸展の作用
  • 虫様筋は第2~第5指MP関節屈曲+PIP、DIP関節伸展の作用

課題ノートにまとめて覚えましょう

第2PIP関節伸展の筋を書きましょう。

第2DIP関節伸展の筋を書きましょう。

総指伸筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

示指伸筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

背側骨間筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

掌側骨間筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

虫様筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

上記の図を印刷、もしくはノートに書き、図を参考に空欄を入れてみましょう。書き入れることで、言葉の内容を考えるきっかけになります。

下に答えを入れた図がありますので、自分が入れた言葉と答え合わせをしてみてください。自分の理解度が分かります。

あとは覚えるだけです。空欄に書いた言葉に赤ペンを引き、赤シートで隠して覚えましょう。また、アプリなどを使ってもよいでしょう。白紙の図にもう一度書いてもよいでしょう。自分の覚えやすいやり方で覚えましょう。

課題ノートの答え:自分でノートに記入してから見てください

どうでしたか?

分からないところ、間違っているところ、もっと詳しく説明してほしいところなどありましたら、「お問い合わせ」よりお知らせください。感想なども「お問い合わせ」よりお願いします。

今日はここまでです。お疲れ様でした。

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