手関節掌屈の筋は橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋
みなさん 勉強お疲れ様です。作業療法士国家試験対策講座 SakuraSaku Roomを運営しているさくらです。
今回は手関節掌屈の筋についてです。
関節の動く方向とその動作を行う筋はどうしても覚える必要があります。何回も見たり、考えたりしていくことで見慣れてきます。繰り返しが大切です。
では一緒に勉強していきましょう!
手関節掌屈の筋は橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋
手関節掌屈の筋は橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋です。補助筋は浅指屈筋・深指屈筋・長母指外転筋です。
橈側手根屈筋を調べましょう。
橈側手根屈筋の起始は上腕骨内側上顆です。停止は第2中手骨、第3中手骨です。表層を走っていますが、手関節の掌側面で腱の触知が分かりやすいです。長掌筋の橈側にある腱が橈側手根屈筋腱です。長掌筋が無い人は、第2中手骨の延長上で手関節の部分で、橈側手根屈筋腱が触診できます。思ったよりも内側にあります。
橈側手根屈筋は手関節掌屈・手関節橈屈・肘関節屈曲・前腕回内の作用があります。
長掌筋を調べましょう。
長掌筋の起始は上腕骨内側上顆です。停止は手掌腱膜です。長掌筋は手根管を通っておらず、屈筋支帯の上を通っています。よって手関節掌側面では最も表層を走っています。手で少し大きめのボールを持つように力を入れて、わずかに手関節掌屈します。手関節掌側面の最も表層にくっきりと出てくるのが長掌筋です。遠位に向けて少し扇型になっている人もいます。
長掌筋は元々無い人も一定数いますので、「自分は無い!」となっても心配しなくていいですよ。
長掌筋は手関節掌屈・肘関節屈曲の作用があります。
尺側手根屈筋を調べましょう。
尺側手根屈筋の起始は上腕骨内側上顆、尺骨中部です。停止は豆状骨、有鈎骨、第5中手骨です。尺側手根屈筋は豆状骨のすぐ遠位で腱が触知できます。手根管も尺骨管(ギヨン管)も通りません。
尺側手根屈筋は手関節掌屈・手関節尺屈・肘関節屈曲の作用があります。
浅指屈筋を調べましょう。
浅指屈筋の起始は上腕骨内側上顆、尺骨粗面、橈骨前面です。停止は第2~第5中節骨です。浅指屈筋は手関節掌側面で触知できます。ですが、表層に長掌筋や橈側手根屈筋があり、それ以外の腱を探します。各指のPIPを屈伸しながら、手関節掌側面を触ってみてください。少し深部に腱が動いているのが感じられると思います。第2指・第3指の浅指屈筋は長掌筋や橈側手根屈筋で分かりにくいですが、第4指・第5指の浅指屈筋は長掌筋の尺側側に腱の動きが感じられると思います。
浅指屈筋は第2~第5PIP屈曲・第2~第5DIP屈曲・第2~第5IP屈曲の場合のMP屈曲・手関節掌屈・肘関節屈曲の作用があります。
深指屈筋を調べましょう。
深指屈筋の起始は尺骨内側です。停止は第2~第5末節骨です。深指屈筋は深部を通る筋なので、筋腹や腱などは触診することが難しいです。触診する際には停止部のDIP関節掌側面を触りながら、DIP関節を屈曲してみてください。中央部付近に腱が触知できるはずです。深指屈筋は上腕骨には付着していません。よって肘関節の運動には関与しません。
深指屈筋は第2~5DIP関節屈曲、第2~5PIP関節屈曲、手関節掌屈、第2~5IP屈曲の場合のMP屈曲の作用があります。
長母指外転筋を調べましょう。
長母指外転筋の起始は尺骨中央・橈骨中央です。停止は第1中手骨です。尺骨と橈骨両方に付着する筋の一つです。手関節の最も外側にある筋で、タバチエール(嗅ぎタバコ窩)の2本、長母指伸筋・短母指伸筋のさらに外側にある筋です。
長母指外転筋は母指橈側外転・母指掌側外転・手関節掌屈・手関節橈屈・前腕回外の作用があります。
橈側手根屈筋は肘関節屈曲・前腕回内でも出てきました。下のブログで確認しましょう。
長掌筋・尺側手根屈筋・浅指屈筋は肘関節屈曲でも出てきました。下のブログで確認しましょう。
長母指外転筋は前腕回外でも出てきました。下のブログで確認しましょう。
まとめ
- 手関節掌屈の筋は橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋
- 手関節掌屈の補助筋は浅指屈筋・深指屈筋・長母指外転筋
- 橈側手根屈筋は手関節掌屈・手関節橈屈・肘関節屈曲・前腕回内の作用
- 長掌筋は手関節掌屈・肘関節屈曲の作用
- 尺側手根屈筋は手関節掌屈・手関節尺屈・肘関節屈曲の作用
- 浅指屈筋は第2~第5PIP屈曲・第2~第5DIP屈曲・第2~第5IP屈曲の場合のMP屈曲・手関節掌屈・肘関節屈曲の作用
- 深指屈筋は第2~5DIP関節屈曲、第2~5PIP関節屈曲、手関節掌屈、第2~5IP屈曲の場合のMP屈曲の作用
- 長母指外転筋は母指橈側外転・母指掌側外転・手関節掌屈・手関節橈屈・前腕回外の作用
課題ノートにまとめて覚えましょう
手関節掌屈の筋を書きましょう。
橈側手根屈筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。
長掌筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。
尺側手根屈筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。
浅指屈筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。
深指屈筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。
長母指外転筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。
上記の図を印刷、もしくはノートに書き、図を参考に空欄を入れてみましょう。書き入れることで、言葉の内容を考えるきっかけになります。
下に答えを入れた図がありますので、自分が入れた言葉と答え合わせをしてみてください。自分の理解度が分かります。
あとは覚えるだけです。空欄に書いた言葉に赤ペンを引き、赤シートで隠して覚えましょう。また、アプリなどを使ってもよいでしょう。白紙の図にもう一度書いてもよいでしょう。自分の覚えやすいやり方で覚えましょう。
課題ノートの答え:自分でノートに記入してから見てください
どうでしたか?
分からないところ、間違っているところ、もっと詳しく説明してほしいところなどありましたら、「お問い合わせ」よりお知らせください。感想なども「お問い合わせ」よりお願いします。
今日はここまでです。お疲れ様でした。