肩甲骨上方回旋の筋は僧帽筋上部・僧帽筋下部・前鋸筋
肩甲骨上方回旋の筋は僧帽筋上部・僧帽筋下部・前鋸筋です。今回は肩甲骨上方回旋の主動作筋について、すぐ分かるようになります。
みなさん 勉強お疲れ様です。作業療法士国家試験対策講座 SakuraSaku Roomを運営しているさくらです。
今回は肩甲骨上方回旋の筋についてです。
関節の動く方向とその動作を行う筋はどうしても覚える必要があります。何回も見たり、考えたりしていくことで見慣れてきます。繰り返しが大切です。
では一緒に勉強していきましょう!
肩甲骨上方回旋の筋は僧帽筋上部・僧帽筋下部・前鋸筋
肩甲骨上方回旋の筋は僧帽筋上部・僧帽筋下部・前鋸筋です。
肩甲骨上方回旋は肩甲骨の関節窩が上を向く方向に回る動作です。肩甲骨下角は外側に向かいます。
僧帽筋を調べましょう。
僧帽筋の起始は上部が外後頭隆起・頸椎棘突起、中部が第7頸椎~第4胸椎棘突起、下部が第4胸椎以下胸椎棘突起です。停止は上部が鎖骨外側1/3、中部が肩甲棘・肩峰、下部が肩甲棘です。
後頭部から菱形になるように背部の上部の最も表層にある筋です。上方回旋は僧帽筋上部・僧帽筋下部が主体となって動きます。僧帽筋上部は後頭骨から肩峰に向かって斜め下に走行していますので、肩峰を斜め上に引き上げると考えれば、肩甲骨関節窩が上を向く方向に動きます。僧帽筋下部は胸椎より下の棘突起から肩甲棘に向かって斜め上に走行していますので。肩甲棘を斜め下に引き下げると考えれば、肩甲骨関節窩が上を向く方向に動きます。僧帽筋中部はこれらの動作についていく状態だと考えられます。
僧帽筋全体では肩甲骨内転の作用がありますが、僧帽筋上部・僧帽筋下部の作用は肩甲骨上方回旋です。肩関節外転時に必要な動作です。
前鋸筋について調べましょう。
前鋸筋の起始は第1~第8肋骨です。停止は肩甲骨上角・内側縁・下角です。肋骨から肩甲骨の内側縁に向かって付着しています。
胸郭の背面に肩甲骨はありますが、肋骨から肩甲骨を胸郭に引き付ける作用になります。つまり、前鋸筋の筋力低下がみられると、肩甲骨が胸郭に引き付けておくことができずに、胸郭から浮いてくる感じになります。これが「翼状肩甲」です。肩甲骨内側縁が胸郭から浮き上がってしまいます。
前鋸筋の作用は肩甲骨外転、肩甲骨上方回旋です。肩関節外転時に必要な動作になります。
僧帽筋は肩甲骨挙上、肩甲骨下制、肩甲骨内転でも出てきました。下のブログで確認しましょう。
前鋸筋は肩甲骨外転でも出てきました。下のブログで確認しましょう。
まとめ
- 肩甲骨上方回旋の筋は僧帽筋上部・僧帽筋下部・前鋸筋
- 僧帽筋は全体が働くと肩甲骨内転であり、僧帽筋上部・僧帽筋下部は肩甲骨上方回旋の作用
- 前鋸筋は肩甲骨上方回旋・肩甲骨外転の作用
課題ノートにまとめて覚えましょう
肩甲骨上方回旋の筋を書きましょう。
僧帽筋上部・僧帽筋下部の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。
前鋸筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。
上記の図を印刷、もしくはノートに書き、図を参考に空欄を入れてみましょう。書き入れることで、言葉の内容を考えるきっかけになります。
下に答えを入れた図がありますので、自分が入れた言葉と答え合わせをしてみてください。自分の理解度が分かります。
あとは覚えるだけです。空欄に書いた言葉に赤ペンを引き、赤シートで隠して覚えましょう。また、アプリなどを使ってもよいでしょう。白紙の図にもう一度書いてもよいでしょう。自分の覚えやすいやり方で覚えましょう。
課題ノートの答え:自分でノートに記入してから見てください
どうでしたか?
分からないところ、間違っているところ、もっと詳しく説明してほしいところなどありましたら、「お問い合わせ」よりお知らせください。感想なども「お問い合わせ」よりお願いします。
今日はここまでです。お疲れ様でした。