肩甲骨下制の筋は僧帽筋下部・小胸筋・鎖骨下筋

2023年5月3日

肩甲骨下制の筋は僧帽筋下部・小胸筋・鎖骨下筋です。今回は肩甲骨下制の主動作筋について、すぐ分かるようになります。

みなさん 勉強お疲れ様です。作業療法士国家試験対策講座 SakuraSaku Roomを運営しているさくらです。

今回は肩甲骨下制の筋についてです。

関節の動く方向とその動作を行う筋はどうしても覚える必要があります。何回も見たり、考えたりしていくことで見慣れてきます。繰り返しが大切です。

では一緒に勉強していきましょう!

肩甲骨下制の筋は僧帽筋下部・小胸筋・鎖骨下筋

肩甲骨下制の筋は僧帽筋下部・小胸筋・鎖骨下筋です。補助筋は広背筋・大胸筋です。

肩甲骨下制は肩甲骨がそのまま下の方に上がる動作です。

僧帽筋下部を調べましょう。

僧帽筋の起始は上部が外後頭隆起・頸椎棘突起、中部が第7頸椎~第4胸椎棘突起、下部が第4胸椎以下胸椎棘突起です。停止は上部が鎖骨外側1/3、中部が肩甲棘・肩峰、下部が肩甲棘です。

後頭部から菱形になるように背部の上部の最も表層にある筋です。そのうち下部は肩峰・肩甲棘より下にある、脊柱に向かって走行している部分です。菱形の下部分になります。肩甲骨上方に斜め下方向に走っている筋です。

僧帽筋全体では肩甲骨内転の作用がありますが、下部のみの場合は肩甲骨下制、肩甲骨上方回旋の作用があります。

小胸筋を調べましょう。

小胸筋の起始は第2~5肋骨です。停止は肩甲骨烏口突起です。烏口突起から斜め下方向に向かって走行しています。

肩甲骨外転、肩甲骨下方回旋、肩甲骨下制の作用があります。

鎖骨下筋を調べましょう

鎖骨下筋の起始は第1肋骨です。停止は鎖骨下面です。鎖骨の下面から下方向に走行しています。

鎖骨引き下げの作用があります。鎖骨が引き下がることで、鎖骨と関節を作っている肩甲骨が引き下がりますので、肩甲骨下制の作用になります。

広背筋を調べましょう

広背筋の起始は第7胸椎~第5腰椎棘突起、腸骨稜、第10~12肋骨、肩甲骨下角です。停止は上腕骨小結節稜です。背部の下部から前に回って上腕骨小結節稜に付着しますので、上腕骨を斜め下から引っ張る感じになります。

肩関節内転、肩関節伸展、肩関節内旋、肩甲骨下制の作用があります。肩甲骨下制は補助作用です。肩甲骨下角から上腕骨小結節稜に向かっていますので、上腕骨を斜め下に引くと、肩甲骨も一緒に下に引かれるので、肩甲骨下制の作用になります。

大胸筋を調べましょう

大胸筋の起始は鎖骨、胸骨、腹直筋鞘です。停止は上腕骨大結節稜です。胸部前面から上腕骨に付着する筋で、かなり強い筋です。

肩関節内転、肩関節内旋、肩関節屈曲(鎖骨部)肩関節水平屈曲の作用があります。大胸筋は肩甲骨に付着していません。しかし、鎖骨に付着しています。上腕骨を固定して筋を収縮すると鎖骨が下がってきます。鎖骨が下がると、鎖骨と関節を作っている肩甲骨が下がってきます。よって肩甲骨下制の作用になります。肩甲骨下制は補助作用です。

僧帽筋は肩甲骨挙上でも出てきました。下のブログで確認しましょう。

まとめ

  • 肩甲骨下制の筋は僧帽筋下部・小胸筋・鎖骨下筋
  • 肩甲骨下制の補助筋は広背筋・大胸筋
  • 僧帽筋は筋全体では肩甲骨内転だが、下部は肩甲骨下制・肩甲骨上方回旋の作用
  • 小胸筋は肩甲骨外転・肩甲骨下方回旋・肩甲骨下制の作用
  • 鎖骨下筋は鎖骨引き下げの作用があり、肩甲骨下制の作用もある
  • 広背筋は肩関節内転・肩関節伸展・肩関節内旋・肩甲骨下制の作用
  • 大胸筋は肩関節内転・肩関節内旋・肩関節水平屈曲の作用があり、鎖骨が引き下がるので肩甲骨下制の作用もある

課題ノートにまとめて覚えましょう

肩甲骨下制の筋を書きましょう。

僧帽筋下部の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

小胸筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

鎖骨下筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

広背筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

大胸筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

上記の図を印刷、もしくはノートに書き、図を参考に空欄を入れてみましょう。書き入れることで、言葉の内容を考えるきっかけになります。

下に答えを入れた図がありますので、自分が入れた言葉と答え合わせをしてみてください。自分の理解度が分かります。

あとは覚えるだけです。空欄に書いた言葉に赤ペンを引き、赤シートで隠して覚えましょう。また、アプリなどを使ってもよいでしょう。白紙の図にもう一度書いてもよいでしょう。自分の覚えやすいやり方で覚えましょう。

課題ノートの答え:自分でノートに記入してから見てください

どうでしたか?

分からないところ、間違っているところ、もっと詳しく説明してほしいところなどありましたら、「お問い合わせ」よりお知らせください。感想なども「お問い合わせ」よりお願いします。

今日はここまでです。お疲れ様でした。