肘関節屈曲の筋は上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋

2023年7月4日

みなさん 勉強お疲れ様です。作業療法士国家試験対策講座 SakuraSaku Roomを運営しているさくらです。

今回は肘関節屈曲の筋についてです。

関節の動く方向とその動作を行う筋はどうしても覚える必要があります。何回も見たり、考えたりしていくことで見慣れてきます。繰り返しが大切です。

では一緒に勉強していきましょう!

肘関節屈曲の筋は上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋

肘関節屈曲の筋は上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋です。補助筋は円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋・浅指屈筋です。

上腕二頭筋を調べましょう。

上腕二頭筋の起始は長頭が肩甲骨関節上結節、短頭が肩甲骨烏口突起です。停止は橈骨粗面です。力こぶを作っている筋が上腕二頭筋です。長頭が肩甲骨関節上結節に付着していますので、ローテーターカフ(回旋筋腱板)を補助するような作用もあります。

上腕二頭筋は肘関節屈曲・前腕回外の作用があります。長頭は肩関節屈曲・肩関節外転にも作用します。

上腕筋を調べましょう。

上腕筋の起始は上腕骨前面です。停止は尺骨鈎状突起、尺骨粗面です。上腕筋は肘の近くにあり、二頭筋腱が肘の中央にあります。その両脇にあるのが上腕筋です。

上腕筋は肘関節屈曲の作用があります。

腕橈骨筋を調べましょう。

腕橈骨筋の起始は上腕骨外側縁です。停止は橈骨茎状突起です。肘より遠位にあり、橈側側に盛り上がりがあります。指をしっかりを握ると、その盛り上がりが緊張します。盛り上がりを作っているのが腕橈骨筋です。

腕橈骨筋は肘関節屈曲・前腕回外・前腕回内の作用があります。

円回内筋を調べましょう。

円回内筋の起始は上腕骨内側上顆、尺骨鈎状突起です。停止は橈骨外側面です。上腕骨内側上顆から斜めに前腕を横切り、橈骨の1/2くらいのところまで走っています。

円回内筋は前腕回内・肘関節屈曲の作用があります。

橈側手根屈筋を調べましょう。

橈側手根屈筋の起始は上腕骨内側上顆です。停止は第2中手骨、第3中手骨です。表層を走っていますが、手関節の掌側面で腱の触知が分かりやすいです。長掌筋の橈側にある腱が橈側手根屈筋腱です。長掌筋が無い人は、第2中手骨の延長上で手関節の部分で、橈側手根屈筋腱が触診できます。思ったよりも内側にあります。

橈側手根屈筋は手関節掌屈・手関節撓屈・肘関節屈曲・前腕回内の作用があります。

長掌筋を調べましょう。

長掌筋の起始は上腕骨内側上顆です。停止は手掌腱膜です。長掌筋は手根管を通っておらず、屈筋支帯の上を通っています。よって手関節掌側面では最も表層を走っています。手で少し大きめのボールを持つように力を入れて、わずかに手関節掌屈します。手関節掌側面の最も表層にくっきりと出てくるのが長掌筋です。遠位に向けて少し扇型になっている人もいます。

長掌筋は元々無い人も一定数いますので、「自分は無い!」となっても心配しなくていいですよ。

長掌筋は手関節掌屈・肘関節屈曲の作用があります。

尺側手根屈筋を調べましょう。

尺側手根屈筋の起始は上腕骨内側上顆、尺骨中部です。停止は豆状骨、有鈎骨、第5中手骨です。尺側手根屈筋は豆状骨のすぐ遠位で腱が触知できます。手根管も尺骨管(ギヨン管)も通りません。

尺側手根屈筋は手関節掌屈・手関節尺屈・肘関節屈曲の作用があります。

浅指屈筋を調べましょう。

浅指屈筋の起始は上腕骨内側上顆、尺骨粗面、橈骨前面です。停止は第2~第5中節骨です。浅指屈筋は手関節掌側面で触知できます。ですが、表層に長掌筋や橈側手根屈筋があり、それ以外の腱を探します。各指のPIPを屈伸しながら、手関節掌側面を触ってみてください。少し深部に腱が動いているのが感じられると思います。第2指・第3指の浅指屈筋は長掌筋や橈側手根屈筋で分かりにくいですが、第4指・第5指の浅指屈筋は長掌筋の尺側側に腱の動きが感じられると思います。

浅指屈筋は第2~第5PIP関節屈曲・第2~第5DIP屈曲・第2~第5IP屈曲の場合のMP屈曲・手関節掌屈・肘関節屈曲の作用があります。

肘関節屈曲の補助筋は全て上腕骨内側上顆に付着しています。よって、肘関節屈曲の筋は?という出題に関しては、肘関節屈曲の主動作筋の3つが出題されていれば、まずはそれを選択します。主動作筋が無ければ、筋の起始部を考え、上腕骨内側上顆に付着している筋を選択するとよいでしょう。上腕骨内側上顆に付着していない筋は肘関節を動かすことは難しいですので、除外すると考えましょう。

上腕二頭筋は肩関節屈曲・肩関節外転でも出てきました。下のブログで確認しましょう。

まとめ

  • 肘関節屈曲の筋は上腕二頭筋・上腕筋・腕橈骨筋
  • 肘関節屈曲の補助筋は円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋・尺側手根屈筋・浅指屈筋
  • 上腕二頭筋は肘関節屈曲・前腕回外の作用
  • 上腕筋は肘関節屈曲の作用
  • 腕橈骨筋は肘関節屈曲・前腕回外・前腕回内の作用
  • 円回内筋は前腕回内・肘関節屈曲の作用
  • 橈側手根屈筋は手関節掌屈・手関節橈屈・肘関節屈曲・前腕回内の作用
  • 長掌筋は手関節掌屈・肘関節屈曲の作用
  • 尺側手根屈筋は手関節掌屈・手関節尺屈・肘関節屈曲の作用
  • 浅指屈筋は第2~第5PIP屈曲・第2~第5DIP屈曲・第2~第5IP屈曲の場合のMP屈曲・手関節掌屈・肘関節屈曲の作用

課題ノートにまとめて覚えましょう

肘関節屈曲の筋を書きましょう。

上腕二頭筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

上腕筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

腕橈骨筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

円回内筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

橈側手根屈筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

長掌筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

尺側手根屈筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

浅指屈筋の起始・停止・作用・支配神経を書きましょう。

上記の図を印刷、もしくはノートに書き、図を参考に空欄を入れてみましょう。書き入れることで、言葉の内容を考えるきっかけになります。

下に答えを入れた図がありますので、自分が入れた言葉と答え合わせをしてみてください。自分の理解度が分かります。

あとは覚えるだけです。空欄に書いた言葉に赤ペンを引き、赤シートで隠して覚えましょう。また、アプリなどを使ってもよいでしょう。白紙の図にもう一度書いてもよいでしょう。自分の覚えやすいやり方で覚えましょう。

課題ノートの答え:自分でノートに記入してから見てください

どうでしたか?

分からないところ、間違っているところ、もっと詳しく説明してほしいところなどありましたら、「お問い合わせ」よりお知らせください。感想なども「お問い合わせ」よりお願いします。

今日はここまでです。お疲れ様でした。